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創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。 休止解除しました。創作関連はサイトでの更新に戻るので今後は雑記、返信等が中心となるでしょう。更新が鈍い場合はツイッター(http://twitter.jp/gohto_furi)に潜伏している可能性が、大。
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 読了した文庫本等がそこそこ増えてきたので、書評(を装ったなにか)をあくまで自分本位の不定期ながら再開する事にします。
 これを機に書評のため“だけ”にブックオフ辺りで大量に未知の文庫本を購入してみたいこの胸の高鳴り(心拍一割ノイズ九割)に、素直に従うべきか否か。(お止め!)
 書評本文は、【つづきはこちら】よりどうぞ。


 【 オーデュボンの祈り 】
 ( 文庫・小説 / 伊坂幸太郎 / 新潮文庫 )


 突き抜けも凹みもしていない主人公と、慈悲も容赦も要らない悪者の、対峙。
 そう書いてしまうと“ありがち”以外の言葉を許さないものですが、これだけ奇想天外で肥沃ある比喩に富んだ作品も、本筋以外のものを取り除いていくとそれだけしか残らないのだから不思議。最も単純な要素の配置なのに、とてつもなく複雑回帰(誤字に非ず)な伏線を張り巡らして芸術的な作品に仕上げられてる。遥か上から作品世界を眺め下ろしたら、きっと、張られた伏線が一つ以上の精緻な絵画を描いている事でしょう。……イサカの地上絵?(ベタな)
 この作品を表現するのに適切な四字熟語を脳内で探したら、【勧善懲悪】が最終選考まで残った。そしてこの作品だけじゃなく、他の――特に長編作品なんかは殆どこれが当て嵌まるようにも思える。勿論、これ以外の四字熟語も当て嵌まりますけど。
 伊坂さんの作品は、やろうと思えば、殆ど全て子供向けの童話にする事ができるように思えます。登場人物がいきなり洋楽や遺伝子や支倉常長やリョコウバトの話を始めさえしなければ、何の問題もない。……や、大問題か。
 それはそうと、読んでいる間、桜とコルゴン(魔術士オーフェン)が同一人物に思えて仕方なかった。イメージ丸被り。花とサボテンの違いはあれど植物を愛でているのも共通項。あの拳銃の銘は【ヘイルストーム】だったりしないだろうか。(しません)(謎は、初めから結ばれてない)
 最近は新刊に目を通せてない。
 【ゴールデンスランバー】や【モダンタイムス】も、早い所読んでおかないと。


 【 円環少女 8 裏切りの天秤 】
 ( ライトノベル / 長谷敏司 / 角川スニーカー文庫 )


 物語の遠心力に一際強く振り回されるキャラクタは、どんな話にも一人は二人はいます。主人公達の苦難など問題にならないような流転を強いられつつ、それでいて決して死亡フラグの立たない、幸福なんだか不幸なんだか定義付けできない役回り。
 とりあえずこの【円環少女】シリーズでその役回りと最高のシンクロ率を誇る(特には誇れない)のがエレオノールなのは間違いない、と久々に読み直して改めて納得。一環(空気読んだ誤変換)の時点で彼女が数ヵ月後、ジャージ姿で六畳一間のアパート住まいになるなんて展開を予想できるのはそれこそ……神でも無理。物語から受ける風圧は仁もエレオノールも同程度ですが、螺旋を描いて近付くか中心に向け一直線に突っ切るか、対処法ははっきり分かれてる。主人公の引き立て役じゃなく“引き回し役”と化している彼女は、世界がこれだけ悪意と欲望に満ち溢れているからこそ最後まで生き残っていくんでしょうね。
 似たようなポジションには一応ケイツも当て嵌まるけれど、彼の場合は流転と言うより転々だから代表格とは言えない。うん。

 他の物語で、彼女のような【遠心力被害者の会・代表】ポジションのキャラを思い浮かべてみる。
 【魔術士オーフェン】で思い浮かべる。ずんぐりむっくりな二匹のシルエットが脳裏に浮かんだ。
 ……見なかった事にした。(や、確かに流転だし死なないけども)
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