>> 2008.6.30(月)/22:45
真説こと、
【され竜】ガガガ新装版、一巻、二巻両方を読みました。
近い内に書評で語ろうと思っているのでここでは荒めの感想で行きますが、某さんの仰っていた通り、一巻の方は加筆量が尋常でない膨らみっぷり。脚本の根本部分が弄られている(主に指輪部分)ので、色々とシーン変更せざるを得なくなった部分はあるとしても、旧ヴァージョン(スニーカー版)と比べて百頁前後の増量とは恐れ入りました。
で、まあ当然ながら台詞回しの部分も色々と修正されている訳ですが――個人的には修正前の表現の方が好きだったなあと思える箇所の方が修正後(以下略)よりも多かったような気がします。後、別に削らなくても良かった……と言うより削るべきではなかった箇所が削られていたのは、ちょっと不思議。ニドヴォルクとの初遭遇の際の【互いの名前を呼ぶのを止めて(スニ版)】表現がガガガ版では削られていたのは、何故だろう。削る必要がある表現だとは思えない。削っては絶対に駄目、と言うレベルの表現でもないので、まあそれ以上の思いはないのですけどね。
全体的に、読む人の側に”少しだけ”近付いた感覚はあります。皮肉が減量して骨格が増強された、そんな感じ。少しだけ親切になった、と書くとあまりにも底の浅い感想ですが、実際そうなのだから避けようのない一文。笑。
ラキ兄弟もそうですが、きゅらさん(注:キュラさん)(同じだ)ことキュラソーの出番がほんのり増やされていたのには満足。ガガガ版ではスニーカー版よりも何だか不幸属性が増していそうで更に倍(何)。仕事に粉骨砕身し過ぎて婚期を逃しそうなされ竜キャラ第一位の栄誉を独断で与える事にたった今決定(させるか!)――と言うか彼女、され竜世界の中で唯一と言ってもいい常識キャラなのでどうか大事に運用してあげて下さい、ラボさん。あッ、それとベイリック警部補もそのついでに。(酷)
さて、
新作長編が八月に刊行されるそうですが――そうなるとアナピヤ編(と呼んでいいのか、どうか)の二冊の扱いはどうなるのでしょう。それ以前にその新作は、アナピヤ編の後なのか、それともアナピヤ編自体を”なかったこと”にしてガガガ版二巻に直結する完全な真説用展開になるのか。
著者がラボさんなだけに後者の可能性も捨て切れず、大いに心配です。かと言ってアナピヤ編を加筆修正で読みたいかと問われると何とも答え難いのですけれど。(修正……に、なる?)
ウォークマンは、週末からずっと【ワールドワールドワールド】ヘビロテ状態。
贔屓として頭一つ抜けているのが【惑星】で、その後に【ナイトダイビング】、【No.9】辺りが続いていますが、もうどっぷりと浸かり込んでいます。夜から朝へ、と言うよりも夜と朝が二重螺旋のように絡まり合ったこの雰囲気は、きっと彼等にしか作り出せない専売特許の幻想感だなァ、と思わずにはいられない。