創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。
休止解除しました。創作関連はサイトでの更新に戻るので今後は雑記、返信等が中心となるでしょう。更新が鈍い場合はツイッター(http://twitter.jp/gohto_furi)に潜伏している可能性が、大。
前々から観なければ観なければ、と思いつつ機会を逃し続けていた【機動警察パトレイバー劇場版】(1の方)(2は視聴済)のDVDを、幸運にも入手できて、観賞した。英世さん二枚でお釣りが来る超絶にお買い得な一枚です…、笑。
2の時にも痛烈/痛切に感じたけれど、
この作品が他の無数の近未来ロボット作品と比較して決定的に切り離されている点は、【入力】ではなく、【出力】との闘いが描写されている事だと感じる。現在進行形で進んでいる何かとの衝突ではない。既に、物語が始まる前に“とっくに終わってしまっていた”何か。その何かがもたらした結果――ただ現出するのみのアウトプット(出力)と特車二課は対峙し、闘争し、勝利し、しかし盤面全体から見れば始まる前から終わっていた、野明や遊馬達の奮闘とは何の関係もない所で機械的事務的に決められていた“予定通りの敗北”でしかないという底の抜けた世知辛さ。
何せ、主犯の【……】シーンから始まるのですから。
カセット挿して起動したらタイトル画面の選択肢が【GAME OVER】の一択しか存在してないゲーム開始みたいなもの。それを選択したら、プレイヤーが操作不能のエピローグがひたすら延々と流れ続けるのです。魔王を屠った勇者が凱旋するもその名声に恐れを抱いた王様が勇者を宴席で毒殺するか、勇者を仲間に引き入れた魔王が世界を手中にしたものの張り合いがなくなってアル中に陥り早死にするか、の違いはあるにせよ、本来主役である筈の人々は、決して物語の本質には関われない。
それはまさしく警察のお仕事と同じ。事件が起こってから、その凄惨な結果が確定してしまってから駆け付けて、後始末と事後処理を粛々と進めて行く――過去形と過去完了形で語られる物語の断片を拾い集めて事件のパズルは完成しても、それは「こんな事がありました。でも、“もう遅い”んです」との現実の提示でしかないのですよね。この作品の場合は主役がその警察(あるいは、いやむしろ、まんまセイギノミカタ)ですから、そのむず痒い空しさが違和感なく組み込まれていて、それがまた視聴者の痒い所を絨毯爆撃してしまうのですが。
出力との闘争です。
とっくの昔に彼岸へと旅立ってしまった(決して届かない)入力の背中を眺めながら、足元の穴から際限なく湧き続ける出力のモグラを叩き続けるだけの、簡単で、但しある種の諦観が必要なおしごと。
入力ボタンはいつだって君の手元にある! と謳い上げている少年ジャンプが決して認めないであろう出力オンリーの世界は、しかし、今我々が対峙している世界の“すっぴん”に他ならないのでしょう。
……久々に2の方も観直してみようか。こちらはまた、微妙に属性の違う出力に、心がすり潰されるけれど。
2の時にも痛烈/痛切に感じたけれど、
この作品が他の無数の近未来ロボット作品と比較して決定的に切り離されている点は、【入力】ではなく、【出力】との闘いが描写されている事だと感じる。現在進行形で進んでいる何かとの衝突ではない。既に、物語が始まる前に“とっくに終わってしまっていた”何か。その何かがもたらした結果――ただ現出するのみのアウトプット(出力)と特車二課は対峙し、闘争し、勝利し、しかし盤面全体から見れば始まる前から終わっていた、野明や遊馬達の奮闘とは何の関係もない所で機械的事務的に決められていた“予定通りの敗北”でしかないという底の抜けた世知辛さ。
何せ、主犯の【……】シーンから始まるのですから。
カセット挿して起動したらタイトル画面の選択肢が【GAME OVER】の一択しか存在してないゲーム開始みたいなもの。それを選択したら、プレイヤーが操作不能のエピローグがひたすら延々と流れ続けるのです。魔王を屠った勇者が凱旋するもその名声に恐れを抱いた王様が勇者を宴席で毒殺するか、勇者を仲間に引き入れた魔王が世界を手中にしたものの張り合いがなくなってアル中に陥り早死にするか、の違いはあるにせよ、本来主役である筈の人々は、決して物語の本質には関われない。
それはまさしく警察のお仕事と同じ。事件が起こってから、その凄惨な結果が確定してしまってから駆け付けて、後始末と事後処理を粛々と進めて行く――過去形と過去完了形で語られる物語の断片を拾い集めて事件のパズルは完成しても、それは「こんな事がありました。でも、“もう遅い”んです」との現実の提示でしかないのですよね。この作品の場合は主役がその警察(あるいは、いやむしろ、まんまセイギノミカタ)ですから、そのむず痒い空しさが違和感なく組み込まれていて、それがまた視聴者の痒い所を絨毯爆撃してしまうのですが。
出力との闘争です。
とっくの昔に彼岸へと旅立ってしまった(決して届かない)入力の背中を眺めながら、足元の穴から際限なく湧き続ける出力のモグラを叩き続けるだけの、簡単で、但しある種の諦観が必要なおしごと。
入力ボタンはいつだって君の手元にある! と謳い上げている少年ジャンプが決して認めないであろう出力オンリーの世界は、しかし、今我々が対峙している世界の“すっぴん”に他ならないのでしょう。
……久々に2の方も観直してみようか。こちらはまた、微妙に属性の違う出力に、心がすり潰されるけれど。
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