創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。
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【 図書館内乱 】
( 一般書籍・小説 / 有川浩 / メディアワークス )
善意と言うものは鏡に映らないものです。自分では確認しようのない意識。
正しい事をしていると一旦思ったが最後、「正しいんだから検証する必要なんてない」と、それが本当に正しいのかどうかを自分自身で再考する事ができなくなりがちです。小牧教官と毬江ちゃんのケースなんてのは、そう言った錯誤のとても分かりやすい事例。それを真正面からぶった切った柴崎の毒舌が全く毒舌に感じられなかったのは――うん、彼女と同様に同族嫌悪の気分なのかも。
【新世相】事件(と便宜上表記します)で取り上げられていた犯罪、もしかすると、もしかしなくても、つい先日最高裁からの差し戻しで新たに死刑判決が下された”あの事件”がモチーフになっているのでしょうね。更に、調書の漏洩もついこの間似たようなケースが世間で騒がれたばかり(この作品が出版された当時はまだこの漏洩疑惑が発生していなかった筈ですが、こう言うのも先見の明、と言うべきなのか)。
閲覧制限云々に関しては、どの選択も【正解、且つ不適当】なのでしょう、きっと。正しいか正しくないかなんて、所詮は見る角度と光の当たり方の違いでしかない訳ですから。だからこそ自分の信じる正しさ、図書隊で言うならば【図書館は誰がために】――奇遇にも次巻の核心ですが――を常に考える事が大切。疑う必要のない真実や正義なんて、実際の所、誰のためにもならない骨董品に過ぎないのですよ。
少なくとも小腹を満たす銭としては役立った、売り払われた骨董品。手塚の時計。
【別冊Ⅱ】辺りで、兄弟の仲直りとして二人で探して買い戻すような展開がありそうな、なさそうな。笑。
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