創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。
休止解除しました。創作関連はサイトでの更新に戻るので今後は雑記、返信等が中心となるでしょう。更新が鈍い場合はツイッター(http://twitter.jp/gohto_furi)に潜伏している可能性が、大。
【 フラッタ・リンツ・ライフ 】
( 文庫・小説 / 森博嗣 / 中公文庫 )
【スカイ・クロラ】シリーズの一端を担う物語。話の進行を考えると、先に【ナ・バ・テア】を読むべきだったのでしょうが、書店で見当たらなかったのでこちらを先に購入して読んでみました。
語り部の一人称は同じ”僕”でも、その存在はスカイ・クロラでの彼とは異なる人間……とでも言えば良いのか。それとも同じだと言ってしまうべきなのか。キルドレにまつわる種々の謎はまだ全てが開示されていないので何とも言えません。明らかにして欲しいとも思い、また謎は謎のままであってもいいとも思います――物語の中核はそこに在っても、本質はきっとそこには無いのでしょうから。
ともすると脱力感と間違えてしまう位に力の抜けた、力みの無い文体。それでいてナイフのように、ナイフすら真っ二つにする切れ味を備えています。そう言う意味では、【水】と形容するのが一番適切なのかも知れません。少なくとも森先生にとっては、この物語を考え・綴るのはそれこそ水を飲むのと同じレベルの作業なのでしょうね。
後、笹倉はやっぱり笹倉でした。ちょっと安心(何)。
PR
この記事にコメントする