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【 チルドレン 】
( 文庫・小説 / 伊坂幸太郎 / 講談社文庫 )
――ありとあらゆる街角に【どこでもドア】をばら撒いて行くような人だなァ、
と、
伊坂さんの小説を読む度に思ってしまいます。機知と皮肉に満ち満ちた、破調のような筋書きと登場人物。どう考えたって何処にも生えていなさそうな人々と物語を、街角を右折、左折した所にどどーんと、堂々と潜ませている。不意打ちのようにさりげなく、騙し討ちのように潔く”奇跡”を仕込んでいる――そんな印象。それは作者個人の印象でもあり、物語そのものの印象でもあります。実体験しようもない事柄を、これほどまでに「いやぁ、実は昨日こんな事があってさ」的な感覚で描き出せる、その胡散臭さと清々しさに乾杯ですね。
何と言うか、陣内自身が、伊坂さんがすっぽり被っている人型の着ぐるみなんじゃなかろうか(爺臭い)と思ってしまいます。熊を被った陣内を被った伊坂さんの「俺たちは奇跡を起こすんだ」と言う台詞は、笑っちゃう位に小回りの効かない、街角なんて目もくれず真正面の建物をぶっ壊して進む一本槍。だからこそ、絶対に折れ曲がらない印象を持てるのでしょうけれど。笑。
ドラマ化された、と言う事実が解説の中で記されていますが、陣内役を大森南朋さん(NHKドラマ【ハゲタカ】鷲津役)が演じていると言うのはたまらなく魅力的なお話です。鷲津の対極を行くこの役どころをどのように演じているのか、本当、見てみたいものですよ。
…………
陣内は、絶対に哀川潤と気が合いますね。それはぜったいに、ぜったいです。うん。
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