創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。
休止解除しました。創作関連はサイトでの更新に戻るので今後は雑記、返信等が中心となるでしょう。更新が鈍い場合はツイッター(http://twitter.jp/gohto_furi)に潜伏している可能性が、大。
正体自明のストレス(おしごと)に追い立てられては追い払いながらあっと言う間に一週間が過ぎて行った。みくしやらついったやらに繋ぐ気も起こらない代わりに手早く時間が廻って行くこの状況を喜ぶべきか悲しむべきか……とりあえず今の仕事にすっぱりと区切りを付けたい気持ちだけは順調に育っているけれど。苦笑。
【食べる人類誌】(フェリペ・フェルナンデス=アルメスト/ハヤカワNF文庫)を、一週間以上掛けて漸く一読した。
食から読み解く人類の食史は、文字通り人類史を食べているような壮大な満腹感に浸れる代物。カニバリズム史に出てくる著名(?)な食人者の通称を見ていると脊髄反射で【され竜】の人々を思い出す――まあ実際最新刊でいたし(モーフィース)――のは無理もない話。冒頭のワーズワースの詩はマクドナルドやKFCの店先に刻み付けておきたい、と真剣に思った。
“コロンブスの交換”からファーストフードという現代病の蔓延に至る流れでは、世界を転戦する食物に【ライトノベル】を重ね合わせた。食物に半歩遅れて、芸術、文学もまたその生態系を各地で交換し合いながら新たな品種を育み続けている。ネットその他による情報の膨張と複層、輻輳があくまで料理の一品目でしかなかったラノベをファーストフード的な軽食へと様変わりさせたのは疑いの余地の少ない所。尤も、そこに革命めいた変異はない。ブギーポップにしても革命者というよりは「何故誰もこの壁を越えないんだい?」と【おとなり】との壁を最初に飛び越えた越境者的なものとして捉えています。SFやら学園やら伝奇やらの“小”ベルリンの壁が取り払われた事で、全部ひっくるめて【ライトノベル】という巨大な微理解の絶壁で囲われてしまったのは、ある意味皮肉な成り行きなのかもしれませんけど。そう名付けられた瞬間、現象は産業へと拘束されてしまったのだろうから。
「カレーは飲み物」と仰った偉人がいた。ならば今や「物語も飲み物」だと素で思う。ファーストフード全般も食べ物というよりは飲み物に近いんじゃないかな……どちらにせよ、その場その場の活力と水分補給にはなっても本格的な栄養にはならない。今後は電子書籍メディアの有力コンテンツとして更なる低価格化と紙媒体からの離脱が進むであろうこの軽食は、最終的にどこに着地するのでしょうね。
……個人的には、【芸術】や【食事】よりも、むしろ【医療】の分野に着地しそうな気がしてならない。数十年後の電子医院でホログラフィックのお医者様が処方箋として提供するレシピの中に、ある特定の“効能”を持ち合わせたサプリメントとして【飲物語/ラノべ】が含まれている近未来を想像してみた。
そんなには違和感は膨れない。
飲み薬としてのサプリメント小説は、とっくの昔に世の中を席巻しているのだから。
それにしても秋山君とガーべラお嬢さんの勢いは止まらないですね。さて、どこまで続くだろう。(分かるのか)(分かる人には)
【食べる人類誌】(フェリペ・フェルナンデス=アルメスト/ハヤカワNF文庫)を、一週間以上掛けて漸く一読した。
食から読み解く人類の食史は、文字通り人類史を食べているような壮大な満腹感に浸れる代物。カニバリズム史に出てくる著名(?)な食人者の通称を見ていると脊髄反射で【され竜】の人々を思い出す――まあ実際最新刊でいたし(モーフィース)――のは無理もない話。冒頭のワーズワースの詩はマクドナルドやKFCの店先に刻み付けておきたい、と真剣に思った。
“コロンブスの交換”からファーストフードという現代病の蔓延に至る流れでは、世界を転戦する食物に【ライトノベル】を重ね合わせた。食物に半歩遅れて、芸術、文学もまたその生態系を各地で交換し合いながら新たな品種を育み続けている。ネットその他による情報の膨張と複層、輻輳があくまで料理の一品目でしかなかったラノベをファーストフード的な軽食へと様変わりさせたのは疑いの余地の少ない所。尤も、そこに革命めいた変異はない。ブギーポップにしても革命者というよりは「何故誰もこの壁を越えないんだい?」と【おとなり】との壁を最初に飛び越えた越境者的なものとして捉えています。SFやら学園やら伝奇やらの“小”ベルリンの壁が取り払われた事で、全部ひっくるめて【ライトノベル】という巨大な微理解の絶壁で囲われてしまったのは、ある意味皮肉な成り行きなのかもしれませんけど。そう名付けられた瞬間、現象は産業へと拘束されてしまったのだろうから。
「カレーは飲み物」と仰った偉人がいた。ならば今や「物語も飲み物」だと素で思う。ファーストフード全般も食べ物というよりは飲み物に近いんじゃないかな……どちらにせよ、その場その場の活力と水分補給にはなっても本格的な栄養にはならない。今後は電子書籍メディアの有力コンテンツとして更なる低価格化と紙媒体からの離脱が進むであろうこの軽食は、最終的にどこに着地するのでしょうね。
……個人的には、【芸術】や【食事】よりも、むしろ【医療】の分野に着地しそうな気がしてならない。数十年後の電子医院でホログラフィックのお医者様が処方箋として提供するレシピの中に、ある特定の“効能”を持ち合わせたサプリメントとして【飲物語/ラノべ】が含まれている近未来を想像してみた。
そんなには違和感は膨れない。
飲み薬としてのサプリメント小説は、とっくの昔に世の中を席巻しているのだから。
それにしても秋山君とガーべラお嬢さんの勢いは止まらないですね。さて、どこまで続くだろう。(分かるのか)(分かる人には)
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