創作サイト【文燈】の雑記、一次、二次創作書き散らし用ブログ。
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ハードカバー版を値段の問題で見送っていた『銃・病原菌・鉄(ジャレド・ダイアモンド著)』の文庫版(上下)を入手して読み耽っている。噂には聞いていたけれど、本当に濃い、且つ興味深い内容ですよ――この二冊と『食べる人類誌(フェリペ・フェルナンデス=アルメスト著)』、『神話の力(ジョーゼフ・キャンベル&ビル・モイヤーズ)』を併せて読んだら“ぼくのかんがえたさいきょうのじんるいし”的な創作世界設定がわりかし容易に創れると思う。
「ニューヨークと同じようにニューギニアでも」
これは『食べる人類誌』の中の一節だけれど、『銃・病原菌・鉄』に当て嵌めてもいい一節だろうな、と。個々人・人種間の先天的な優劣云々ではなく環境――植物相・生物相・気候・地形その他諸々の条件差による数千年、数万年前の僅かな違いがカオス理論のように現代における決定的な文明差を生み出しているという見解にはある程度同意できた。それを環境決定論という言葉で簡潔にまとめてはならないという自戒も、一緒に。
第一、第二宇宙速度ならぬ、第一、第二【文明速度】的なパラメータが、地球の歴史上には隠しパラメータとして存在していたのかも。この場合の速度というのは文明そのものの発展速度じゃあなく、人口の稠密さ・食糧生産の発展速度になるのですが。稠密になりきれなかった、農業による食糧自給を定着させきれなかった社会と、それをある一定以上の規模――閾値以上――まで発展させた社会の差を文中で知るにつけ、そう思わずにはいられなくなる。
兎も角とっても奥深い上下巻。お薦めせずにはいられない。笑。
で、
それを熟読する前に『原大陸開戦(オーフェン)』を読み上げたりしていたので、原大陸にもしも人口稠密度の低い“未開の原住民”たちが生息し続けていたら、オーフェンたち開拓団が持ち込んだ家畜由来の伝染病(天然痘や結核、はしか、ペスト的な)で原住民たちが死滅していたのかも、等と考えてしまったり。しかし現実には入植した彼らの側にヴァンパイア症が発症している――前述の伝染病と一緒に括るべきものでないのは承知の上で――のがなんとも皮肉なお話。
かつてのミクソーマや梅毒のように、初期の強烈な致死性が(あっさり宿主を殺しすぎて自滅しないよう)徐々に緩和していく経過をヴァンパイア症はきっと辿らないのだろうけれど、キエサルヒマと原大陸では発症の度合や症状の軽重が違う事は単なる偶然なのか、なにか決定的な理由があるのかに関しては今後のシリーズで是非明かして頂きたいものですねえ。
それと、『魔術戦士の師弟』で監督官を食べたヴァンパイアの件。
あれ、文中のブラディ・バース氏の言葉を素直に解釈するなら【監督官を食べて監督官に変貌した(理性のなくなりかけた)ヴァンパイアが「この土地のために生きてきたんだ!」と非常にまともな発言をしていた(その後、別のものを食べたため監督官の姿消失)】という事になるけれど、理性がほぼ消失していたであろうその時点のヴァンパイアにそんな芸当ができたんだろうか。それともあの発言の最後の一瞬で【監督官を食べる→監督官に変貌→すぐさま別の何かを食べる→監督官の姿消失】という動きをしたのか。
後者なら(流れ的にはやや性急だけど)まあ一応の道理は通っているけれど、もし前者だとしたらちょっと疑問は残る。食べたものの姿形だけではなく根源的な性質(監督官の性格・思考)までも完全に模倣できるんだろうか――もしもそうならば、仮に小麦を食べて小麦に変貌しているヴァンパイアを一般住民が(小麦だと思ってうっかり)食べてしまった場合、ヴァンパイアは、そして住民はどうなるのだろう。
いやこれは本当に興味深い。誰か納得の行く真相を!(迷いなく他力
『解放者の戦場』は、どうにかして発売直後に入手したいと思っています、よ。
「ニューヨークと同じようにニューギニアでも」
これは『食べる人類誌』の中の一節だけれど、『銃・病原菌・鉄』に当て嵌めてもいい一節だろうな、と。個々人・人種間の先天的な優劣云々ではなく環境――植物相・生物相・気候・地形その他諸々の条件差による数千年、数万年前の僅かな違いがカオス理論のように現代における決定的な文明差を生み出しているという見解にはある程度同意できた。それを環境決定論という言葉で簡潔にまとめてはならないという自戒も、一緒に。
第一、第二宇宙速度ならぬ、第一、第二【文明速度】的なパラメータが、地球の歴史上には隠しパラメータとして存在していたのかも。この場合の速度というのは文明そのものの発展速度じゃあなく、人口の稠密さ・食糧生産の発展速度になるのですが。稠密になりきれなかった、農業による食糧自給を定着させきれなかった社会と、それをある一定以上の規模――閾値以上――まで発展させた社会の差を文中で知るにつけ、そう思わずにはいられなくなる。
兎も角とっても奥深い上下巻。お薦めせずにはいられない。笑。
で、
それを熟読する前に『原大陸開戦(オーフェン)』を読み上げたりしていたので、原大陸にもしも人口稠密度の低い“未開の原住民”たちが生息し続けていたら、オーフェンたち開拓団が持ち込んだ家畜由来の伝染病(天然痘や結核、はしか、ペスト的な)で原住民たちが死滅していたのかも、等と考えてしまったり。しかし現実には入植した彼らの側にヴァンパイア症が発症している――前述の伝染病と一緒に括るべきものでないのは承知の上で――のがなんとも皮肉なお話。
かつてのミクソーマや梅毒のように、初期の強烈な致死性が(あっさり宿主を殺しすぎて自滅しないよう)徐々に緩和していく経過をヴァンパイア症はきっと辿らないのだろうけれど、キエサルヒマと原大陸では発症の度合や症状の軽重が違う事は単なる偶然なのか、なにか決定的な理由があるのかに関しては今後のシリーズで是非明かして頂きたいものですねえ。
それと、『魔術戦士の師弟』で監督官を食べたヴァンパイアの件。
あれ、文中のブラディ・バース氏の言葉を素直に解釈するなら【監督官を食べて監督官に変貌した(理性のなくなりかけた)ヴァンパイアが「この土地のために生きてきたんだ!」と非常にまともな発言をしていた(その後、別のものを食べたため監督官の姿消失)】という事になるけれど、理性がほぼ消失していたであろうその時点のヴァンパイアにそんな芸当ができたんだろうか。それともあの発言の最後の一瞬で【監督官を食べる→監督官に変貌→すぐさま別の何かを食べる→監督官の姿消失】という動きをしたのか。
後者なら(流れ的にはやや性急だけど)まあ一応の道理は通っているけれど、もし前者だとしたらちょっと疑問は残る。食べたものの姿形だけではなく根源的な性質(監督官の性格・思考)までも完全に模倣できるんだろうか――もしもそうならば、仮に小麦を食べて小麦に変貌しているヴァンパイアを一般住民が(小麦だと思ってうっかり)食べてしまった場合、ヴァンパイアは、そして住民はどうなるのだろう。
いやこれは本当に興味深い。誰か納得の行く真相を!(迷いなく他力
『解放者の戦場』は、どうにかして発売直後に入手したいと思っています、よ。
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